第1回 納豆

 カズ選手のスタミナ健康食として既に有名になった納豆ツナご飯。筋肉を作るたんぱく質としての納豆とツナ、スタミナ源としての炭水化物であるお米、さらに納豆には血液の流れを良くする作用もあり、朝食として食べることが多いそうです。試した方もたくさんいるでしょうけど、好き嫌いは恐らく納豆の好き嫌いに依存するでしょうね。そこで食と健康講座第一回目は納豆を選びました。

 私の持っている百科事典によると、動物性たんぱく質を食べることができなっかた僧侶が、たんぱく質の多い大豆を消化良く食べるために考え出されたのが納豆で、禅寺の納所(施物の金品・米穀などの出納事務を執る所)で作られていたことがその語源と書いてありました(その他にも諸説あるようです)。

納豆成分別含有量分析表 ※糸引き納豆100g当たり
成分     含有量    成分       含有量
たんぱく質  16.5g  カリウム     660mg
ビタミンB1 0.07mg  水溶性食物繊維  2.3g
ビタミンB2 0.56mg  不溶性食物繊維  4.4g
ビタミンE  1.2mg   リノール酸    53.0mg
ビタミンK  870μg  イソフラボン   106mg
カルシウム  90mg    レシチン     0.9g
マグネシウム 100mg   セレン      234μg
鉄      3.3mg   サポニン     90〜100mg
亜鉛     1.9mg   ナットウキナーゼ 16万IU

1.納豆と血栓症
 この中で特に目を引くのが、納豆という字のついたナットウキナーゼ。大豆を発酵させるとできるネバネバ成分の中の酵素です。納豆を多く食べる地域には血栓(血栓とは血管内にできる血の塊で脳梗塞や心筋梗塞の原因となる)症が少ないといわれていましたが、血栓を溶かす作用が納豆の成分であるナットウキナーゼによることが近年確認され、納豆が血栓予防食として一躍注目を浴びることになったのです。現在血栓を予防する食品はあるものの、できてしまった血栓を溶かすことのできる食品は納豆だけです(大豆を食べてもダメですよ)。またリノール酸、レシチン、サポニンなどもコレステロールを下げることにより血栓症の発生を予防するのに一役かっているようです。ナットウキナーゼの効果は約8時間といわれ、血栓症の発生は早朝に多いことから、中高年の方は朝食べるより夜食べたほうがより効果的なようです。

2.納豆は頭を良くする
 次に納豆の中のたんぱく質量ですが、100g当たりの含有量は和牛サーロインにも匹敵します。たんぱく質というと筋肉を連想しますが、そればかりではありません。納豆に含まれる良質のたんぱく質は脳細胞の材料となり、脳細胞の活性化に役立つ脳内モルヒネの材料になります。また、記憶と集中力を高めるためにはアセチルコリンという脳内の物質が重要で、これは納豆に含まれるコリンという成分から作られます。コリンのほかにビタミンB1、ビタミンKなどの数種類の栄養素が記憶力を高めるのに必要であり、納豆にはこれらの栄養素が多く含まれています。すなわち納豆は頭を良くする食材でもあるのです。

3.納豆を食べて骨を丈夫に
 人間の骨は主にカルシウムやたんぱく質からできていますが、年齢と共に(特に女性は)カルシウム量が減っていきます。骨を丈夫にするには、骨の成分であるカルシウムやたんぱく質を食べると同時に、カルシウムを骨に定着させるビタミンKとイソフラボンが必要ですが、これらの栄養素は納豆に豊富に含まれています。納豆消費量の多い関東・東北地方では、骨粗鬆症(カルシウムが減少し骨がスカスカになる病気)によって起こる大腿骨の骨折が少ないのに対し、消費量の少ない近畿より西では骨折率が多いそうです。

4.ダイエット食に最適
 納豆は膵臓からのインスリン分泌を抑え、糖質を脂肪に変化させにくくし(低インスリンダイエット)、また食物繊維を
たくさん含んでいるので糖質の吸収を抑えます。いくら食べても大丈夫ですよ。

 最後に、納豆と言えば「かき混ぜる」です。先日テレビでかき混ぜ回数に関する話題がありました。年齢によりかき混ぜ回数が違うそうで、40歳以上では平均86回、20歳以下では平均21回だったそうです。農林水産省の実験では、かき混ぜるほど甘みとアミノ酸量がふえるそうで、メーカ(水戸納豆)の方は一番良いのは128回と言っていました。美味しく健康に良く食べるには、とにかくよくかき混ぜましょうね。